電気が全く使えなくなった状況で、家族が東京を捨てて妻の実家のある鹿児島まで行く話です。この中では停電だけではなく、電気系統が全くダメで、従って自動車もプラグが点火しないので、ガソリンがあっても走れないという設定です。父親が頑張るのではなく、家族の一人一人が生きていくための知恵を出し合っていかなければならない、というところがメインですかね。思ったよりも真面目な作りで、生きるための知恵というか生活力とでもいうものか、文明社会でそれ相当の道具立てのなかでは生きていけるが、それを失った場合、少なくとも今の状況より条件が悪くなった時に如何に知恵を働かせることができるか、これは今の日本人にとって常に考えておかなければならないことかと思います。常日頃は人間の最も身近な動物である犬でも、一旦食料が無くなり、野生に目覚めたら、通常の人間では太刀打ちできなくなるのですから。